時間を忘れるほど夢中になれる仕事に出会えた
- FROGS Corp
- 11月4日
- 読了時間: 7分
更新日:11月4日

琉球frogs17期の協賛企業であるさくらインターネット株式会社。
今回は、同社でバックエンドエンジニアとして活躍する上江田すずかさんにお話を伺いました。
沖縄を拠点に、全国の社員とオンラインで協働しながらクラウドサービスの開発に携わる上江田さん。
彼女が語る、エンジニアとしての歩み、挑戦することの面白さ、そして学生たちへのメッセージとは――。

さくらインターネット株式会社
クラウド事業本部 / クラウドサービス部 / バックエンドユニット / API開発チーム
上江田 すずかさん
沖縄から全国へ。リモートで広がる働き方の選択肢
―― 今日はよろしくお願いします!まずは自己紹介と、現在のお仕事について教えてください。
はい。上江田すずかと申します。沖縄出身で、沖縄国際大学の産業情報学科を卒業しました。
現在はさくらインターネット株式会社でバックエンドエンジニアとして働いています。
クラウド事業本部のクラウドサービス部API開発チームに所属していて、「さくらのクラウド」というサービスのアクセス権を管理するIAM(Identity and Access Management)システムの開発を担当しています。
―― IAM…初めて聞きました。どんなシステムなんですか?
ユーザーごとに「誰がどの機能を使えるか」を管理する仕組みです。
セキュリティにも直結しますし、利便性にも関わる、とても重要な部分なんです。
―― 大学の頃からセキュリティの勉強を?
いえ、大学では特に専門的に学んでいたわけではなくて。
就職のときも「バックエンドエンジニアとして働きたい」とだけ決めていて、配属が決まったときに初めてセキュリティ領域に関わると知ったんです。
正直、「新卒でここに入って大丈夫かな…」と不安もありました(笑)。
でも、実際に業務をしながら勉強を重ねて、少しずつ理解を深めていきました。
「サービスの根幹を支える仕事がしたい」
―― バックエンドエンジニアを選んだ理由は?
バックエンドって、サービスの根っこを支える部分なんです。
APIの設計やデータのやり取りなど、仕組みそのものを作るところに惹かれました。
もちろんフロントエンドにも興味はあります。でも、トレンドの変化が早いので、まずは長く通用する基盤の知識を身につけたいと思っています。
ただ、今後はフロントも少しずつ触っていきたいと思ってます!

エンジニアを目指した原点は「ものづくり」への憧れ
―― そもそも、エンジニアを目指そうと思ったきっかけは?
高校生の頃、進路にすごく迷ってたんです。
特になりたい職業も決まっていなくて、自己分析をしていく中で気づいたのが、ものづくりが好きということでした。
将棋やゲームが元々好きで、ハンドメイドなど自分の手を動かし何かを作るのも好きだったんです。
それで「プログラマーってかっこいいな」っていう単純な憧れがありました。
ただ、その頃は家にパソコンもなくて(笑)。授業でちょっと触るくらいで、正直イメージが全然つかなかったんです。
―― そこからどうやって確信に変わったんですか?
大学では「エンジニアとしてアルバイトをしてみよう」と決めて入学しました。
そして、ある企業でエンジニアのインターンをさせていただく機会がありました。最初は研修期間があって、課題をこなしながら技術を身につけていくんです。半年くらい、ひたすら課題を解いてましたね。
最初は本当に大変で、「できない…」って思う日もたくさんありました。でも、コードを書いているときに時間を忘れるくらい夢中になる瞬間があって。
その感覚が「自分にはこの仕事が合ってる」と思えたきっかけになりました。
やりたいことを、できるに変える
―― 就職先として、さくらインターネットを選んだ理由は?
「やりたいことを、できるに変える」という理念に惹かれました。
面談のとき、社員の方々がユーザーだけでなく社員の挑戦も応援している姿が印象的だったんです。
「やりたい」と言えば「やってみなよ」と背中を押してくれる雰囲気があって、ここでなら自分も挑戦し続けられると思いました。
実際に入社してみても、業務改善のアイデアを出すと前向きに受け止めてくれる文化があります。
社員が作った便利ツールもたくさんあって、「日々の日常に挑戦がある」会社だと感じています。

沖縄から働くという選択
―― 沖縄からフルリモートで働いているんですよね。どんな働き方ですか?
はい、完全リモートです。
リモートといっても、一人で黙々と作業するだけではありません。
ビジネス用チャットツールのボイスチャット機能や雑談チャンネルと呼ばれるスレッドを通して、気軽に会話できる環境が整っています。
新人の頃は、夕方に「夕会」という30分ほどの振り返りミーティングがあって、メンターの方に困ったことを相談していました。
リモートでも孤立しないように、チームでコミュニケーションを工夫してくれているんです。
―― フレックス制度もあるそうですね。
そうなんです。最初の研修期間以外は、勤務時間も柔軟に調整できます。
私は朝早く起きた日は8時から仕事を始めて、早めに終わらせることもあります。
自分の生活リズムに合わせて働けるのは、本当にありがたいです。
新卒2年目で見えた成長
―― 就職されて2年目になって、どんな変化を感じますか?
1年目は与えられたタスクをこなすことで精一杯でした。
でも今は、プロジェクトの背景や目的を理解して動けるようになってきました。
特に最近は後輩と2人で実装を進めるプロジェクトがあって、全体の構成を意識しながら進めています。
「なぜこの設計なのか」「何を優先すべきか」を考えるようになったのは、自分でも大きな成長だと思います。
―― そうした変化の中で、コミュニケーションの取り方にも変化はありましたか?実際にお話を聞いていても、言葉の選び方や説明がとても丁寧だと感じます。
ありがとうございます。
後輩に説明する機会が増えたことで、伝える力が鍛えられましたね。
社外で発信する機会もあって、理解したことを言葉にする大切さを感じています。
女性エンジニアとして、未来をつくる一員に
―― 女性エンジニアとして働く中で、感じていることや意識していることはありますか?
この業界自体にまだまだ女性が少ないのは確かですが、会社としてはとても働きやすい環境です。
育休制度や復職サポートも整っていて、ライフイベントを経ても安心して働ける環境が整っていると感じます。
個人的には、「女性エンジニアとしての自分の存在が次の誰かのロールモデルになる」と思って行動しています。
社内の座談会で学生さんと話す機会もあり、「女性でも活躍できるんだ」と感じてもらえたら嬉しいです。

学生へのメッセージ:「迷う時間があるなら、一歩動いてみて」
―― 最後に、これからエンジニアを目指す学生へメッセージをお願いします。
女性に限らず、エンジニアを目指す学生の中には不安を感じる人が多いと思います。
でも、不安で立ち止まってしまうのはもったいない。まずは小さな一歩を踏み出してみてください。
たとえば、IT系の勉強会やコミュニティに参加してみたり、書店で最新の入門書を手に取ってみるのもおすすめです。
出版年月は必ずチェックしてくださいね(笑)。古い本は情報が変わっていることも多いので。
そして、やってみないと分からないことがたくさんあります。
失敗してもいいし、違うと感じたらやめてもいい。
挑戦すること自体が、確実に次のステップにつながると思います。
今後の目標:幅広く挑戦し、チームを支える存在に
―― 今後のキャリアの目標を教えてください。
バックエンドに限らず、フロントやアプリ開発などにも挑戦してみたいです。
幅広い経験を積むことで、サービス全体を俯瞰してより良くする提案ができるエンジニアになりたいですね。
あとは、「相談しやすく頼られる存在」でありたいと思っています。技術力と課題解決力でチームを支える立ち位置を目指しています。
今回は、さくらインターネット株式会社の上江田 すずかさんのインタビュー記事でした。
インタビューをしてみて、上江田さんの言葉から伝わってくるのは、完璧を目指すよりも「まずやってみる」ことの大切さを感じました。
小さな一歩の積み重ねが、気づけば夢中になれる仕事へとつながっていくのかもしれません。







コメント