前例のない問いに挑む姿勢が未来を切り開く:JTAで掴む航空業界でのキャリア 〜琉球frogs16期協賛企業インタビュー〜
今年で16年目を迎えた琉球frogs。
琉球frogs16期の活動を支援してくださってた協賛企業さまの取り組みや協賛に対する思いなどを多くの学生に知ってもらいたく、インタビューを行いました
今回は日本トランスオーシャン航空株式会社の宮城さんのインタビュー記事です。
航空業界への夢とキャリアの歩み
ーーそれでは、まず自己紹介とこれまでのキャリアについて教えてください。
宮城俊貴と申します。琉球大学の観光産業科学部 観光科学科(現在の国際地域創造学部)を卒業し、2019年に日本トランスオーシャン航空株式会社(以下、JTA)へ入社し、今年で6年目になります。これまでに3つの部署を経験しています。
入社後は、グループ会社のJALスカイエアポート沖縄株式会社に出向し、1年間グランドスタッフとして勤務しました。主な業務は、チェックインや手荷物受託などの旅客サービス業務でした。
2年目からは、JTAに帰任し客室乗員部客室サポートグループに所属し、客室乗務員のスケジュール作成を約3年半担当していました。そして現在は、価値創造推進部企業価値推進グループに所属しています。担当業務は多岐にわたるのですが、主に機内誌の制作、SNSの企画運営、協賛イベントの参画調整などを担当しています。またほかにも特別塗装機(機体デカール)の総合調整も担当します。
ーー宮城さんは観光業に興味があったのでしょうか。
初めから航空業界に進みたいと考えており、その中で近い学部を探した際に観光科学科が適していると思い、進学を決めました。また、学科の先輩方にはエアライン業界に進んでいる方も多く、それも進学先に選んだ大きな理由の一つです。
ーーそもそも航空業界へ興味を持ったきっかけは何でしょうか。
小さい頃からシンプルに飛行機が好きだったんです。沖縄に住んでいると、どこかへ行く際には飛行機を使う機会が多いですよね。家族旅行でも飛行機をよく利用していて、その経験から飛行機への憧れが芽生えました。
幼稚園の頃には将来の夢に『パイロット』と書いていたこともありました。その後、夢は少しずつ変わっていきましたが、飛行機が好きという気持ちはずっと変わりません。
ーー小さい頃からの航空業界で働きたいという夢が叶ったんですね!JTAへの入社を決めた理由はありますか。
地域に根差した航空会社として、沖縄に本社を置いている点が魅力的で入社を決めました。
JTAは沖縄に本社を構える航空会社という特徴を活かして、地域密着型の取り組みができると感じたからです。
JTAで働く魅力
ーーJTAで働く中で、特に魅力に感じる部分を教えてください。
JTAは業務企画職(事務系)として入社すると、いろいろな部署を経験できるのが大きな魅力です。一つの業務に留まらず、多岐にわたるスキルを身につけられます。
また、JTAは沖縄を拠点とする航空会社として、地域に根ざしたサービスを提供している点が特徴です。しまくとぅばで行う機内アナウンスやクラスJシートに採用している紅型柄のヘッドレストカバーのデザインに至るまで、沖縄らしさを感じられる工夫がされています。
さらに、JTA社内にはアットホームな雰囲気があります。役員とも気軽に話せる環境が整っており、県外出身者もそのように感じている方が多いようで働きやすい職場だと感じています。
ーー現在の業務内容についてもう少し詳しく教えていただけますか?
価値創造推進部では、「想いを結。未来へ結。」をスローガンに、「環境」「人」「地域」の3つの柱で美ら島沖縄を未来へつなぐために色々な活動を行っています。
「環境」をターゲットにした活動には、航空機の運航を工夫したCO2排出量の削減の取り組みや、世界自然遺産推進共同企業体の代表企業として保全活動に積極的に参加していますし、有性生殖のサンゴ再生支援も行っています。
「人」をターゲットにした活動には、子どもたちの人財育成のサポート、にとの想いで、図画コンクールを主催したり、航空教室を開催したり、JALアスリート社員と一緒になってスポーツ教室を開催しています。
また「地域」の活動には、地域の祭りやイベントに協賛するだけでなく、JTAブースを出展して一緒に盛り上げたり、伝統文化の継承を意識してヘッドレストに紅型柄を取り入れていますが、その企画・調整も価値創造推進部で実施しています。
ーーお話を伺って、取り組みが本当に多岐にわたることを改めて感じました。現在は価値創造推進部にいらっしゃいますが、2部署目までの業務とは大きく異なるように思います。そういった変化に戸惑いなどはありませんでしたか?
体力的な面では、グラウンドスタッフや客室サポートグループではシフト勤務だったので、早番や遅番がありました。朝5時過ぎには出勤しなければならない日もあり、その点では少し大変でしたが、慣れてしまえば問題ない部分も多かったです。
一方で、平日に休みが取れるなどシフト勤務ならではのメリットもありました。
特に大変だったのは、2部署目の客室スケジュールグループから現在の部署に異動したときです。2部署目の業務は基本的に1日で完結することが多く、業務の範囲も比較的明確でした。
しかし、現在の部署では業務が1日で終わることはなく、ずっと続いていくような長期的なプロジェクトが中心です。常に頭のどこかで仕事のことを考えている感覚があり、これまでのシフト業務とは使う頭の部分が異なると感じました。
ーーどのようにしてそのギャップを埋めたのでしょうか?
そうですね。これまでは基本的に1日単位で業務が完結していたので、やることをすべて書き出さなくても、なんとなく頭の中で整理しながら対応できていました。
しかし、現在の部署では状況が大きく異なります。一つひとつの業務が独立しているうえに、扱う項目が非常に多いんです。そのため、「今何があるのか」を明確にするためにToDoリストを作成したり、頭の中を整理するためにタスクをすべて書き出してみたりしました。
タスクを可視化することで、早く状況を把握し、キャッチアップできるよう工夫しました。この習慣は今でも続けています。
こう聞くと、いろんな部署に異動があって大変そうと思うかもしれませんが、私自身は「転職レベル」で多様な業務に携われることで、必然的に自分自身のスキルも上がっていると感じています。そういった経験ができる点が、この会社の魅力の一つだと思っています。
思いを伝え合える職場づくりを
ーーお仕事をしていく中で、ロールモデルや「こういう社会人になりたい」と思う理想像はありますか?
どういう仕事をするかももちろん大切ですが、誰と一緒に仕事をするかもすごく重要だと感じています。たとえ好きな仕事でも、周りにいる人たちと一緒にうまくできない環境だと、その仕事が楽しくなくなってしまうこともあると思うんです。なので、周りの環境や人との関係は大切にしたいですね。
そのうえで、自分としては『一緒に働きたい』と思ってもらえる信頼される人間になることがゴールだと思っています。
ーー宮城さん自身はどういった方と一緒に働きたいと思いますか?
そうですね。やはり、いろんな人を認められる人が一番だと思います。対話ができる人、相手の話をしっかり聞いてくれる人ですね。
自分が意見を言った時に表面上は聞いているように見えても、結局自分の主張だけを押し通そうとしているのが伝わってしまうと、次から会話をしたくなくなってしまいます。そうなると、どんどん関係が悪い方向に進んでしまいますよね。
意見が違っていても、『そうなんだ、なるほど』とまず受け止めて、そのうえで『こういう考え方もあるんじゃない?』と建設的に話し合える人が理想です。頭ごなしに否定するのではなく、どんな立場でも対等に話し合える人。そういう人と一緒に働きたいですし、自分もそうなりたいと考えています。
ーー現在6年目ということで、先輩も後輩もいるちょうど中間の立ち位置かと思います。そういった中で、仕事をする上で意識していることがあれば教えてください。
そうですね、まずは伝え方を意識することが大事だと考えています。そのうえで、思ったことはしっかり相手に伝えることも重要だと思っています。
思ったことをしっかり言い合える職場を作りたいというのが理想です。
後輩に対しても、ポジティブなことだけでなく、マイナスのことでも『思ったことがあるなら何でも言い合える』そんな雰囲気を作りたいと考えています。自分の意見を自由に言える環境があれば、後輩も成長しやすいですし、職場全体としても良い雰囲気になるのではないかと思います。
前例のない問いに挑む姿勢が未来を切り開く
ーー航空業界を目指す学生に向けてアドバイスをお願いします。
航空業界は、客室乗務員やパイロットといった職種が注目されがちですが、実は業務企画職(事務系)としても多様な役割を担うことができます。例えば、運賃の設定や座席の管理、キャンペーンの企画など、裏方として航空会社を支える業務もたくさんあります。
また、インターンシップや職場見学を通じて、現場の雰囲気や仕事の具体的な内容に触れることも大切です。JTAでもインターンを定期的に実施していますので、ぜひ興味を持って参加してみてください。
ーー最後に琉球frogs生も含めて何かに挑戦している学生に向けて応援メッセージをお願いいたします。
私たちの部署でも、明確なゴールや数値目標を達成するような仕事ではなく、常に『前例のない問い』を探し続けるような部分が多いと感じています。
例えば、『1+1=2』のように明確な答えがあるわけではなく、どうやって進めていくのかを模索しながら進むことが求められます。
こういった答えのない問いを考える機会を、学生のうちに経験できること、そしてそこに大人のサポートがあることは、とても恵まれた環境だと思います。その機会を最大限に活用して、自信を持って取り組んでほしいです。
今やっていることが直接社会で役立つわけではないかもしれませんが、必ずどこかで繋がってくる部分があると思います。だからこそ、目の前のことをしっかりやり切ることが大切です。その経験が、いつか社会に出た時に大きな力になると信じています。
ーー宮城さん、ありがとうございました!ちなみに、JTAでは2024年12月20日から機内でも地上と変わらずにYoutubeなどの動画配信サービスをご利用頂けるようになっています。ぜひJTAをご利用の際に体験してみてください!快適な空の旅をお楽しみいただけますよ。
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